書評コーナー REVIEWS
- 高齢者ケアと医療がわかる『月刊GPnet』誌
(厚生科学研究所、2007年4月号 Vol.54 No.1) -
高齢者施設では昨年4月に改定された介護保険制度でのデイサービスの時間延長(60分~90分)により、レクリエーションの質を高めることが急務となっている。こうした現状にもかかわらず、介護福祉士養成の新カリキュラム案では「レクリエーション」を学ぶ単位が抜けることとなった。今後、現場の介護職のレクリエーションのレベルを上げることは切実な課題となってきそうである。
一方、レクリエーションのなかでも特に「音楽」を使ったアクティビティは、必然的に耳、目、口、四肢、感情、記憶のすべてをフルに使うことから、近年とみに注目が高まっている。
著者である中森智佳子氏は、音楽療法士として100か所以上の施設、病院、学校で「心と体が元気になる音楽」を実践してきた。本書はその現場経験をもとに、音楽を使ったさまざまな面白いワーク&問題を満載したものである。特に介護予防アクティビティの一助として、レクリエーション・リーダーの方々から「音楽プログラムやトークの素材として便利だ」と好評で、実際、「歌に導かれることで発声や発話に結びつき、昔の歌の歌詞を辿ることから記憶を回想することになる」という言語聴覚士や、「歌いながら身体を動かすことがスムーズな筋力トレーニングに結びつく」という理学療法士からの反響もあるようだ。
主な内容としては、(1)身近な歌を素材にさまざまな問題を解くクイズ式「カジュアル・エクササイズ」、(2)歌いながら脳と手・指・胴・足の協応動作や反射神経などを鍛える「身体と心のエクササイズ」、(3)2人以上の集団で行う同時唱・交互唱・伝言ゲームなどの「フレンドリー・エクササイズ」、(4)絵からイメージして答える「イメージ・エクササイズ」、(5)クラシック音楽のウンチクを身につけながら楽しめる「スペシャル・エクササイズ」、(6)そのほか、頓智とユーモアで解く「音楽なぞなぞ」、気分転換に「音楽ビンゴ」と「音楽すごろく」など、盛りだくさんの内容となっている。(男)
- ピアノの先生のための情報誌「LPOレッスン・プラス・ワン」Sep,2006 第90号
楽譜・音楽書の専門取次の(株)松沢書店が発行する情報誌です -
☆新刊・近刊を中心に、人気のドリル+これからの要注目のドリルをご紹介します☆
「ドリル」というと、音楽では読譜や楽典を身につけるために作られたドリルが多い中、本書は“脳トレ”というタイトルにふさわしく、音楽全般をテーマにさまざまなクイズやワークショップ的要素を盛り込みながら、取り組む人の知的好奇心や思考回路を刺激するドリル。共通語から推理する題名当てクイズ、絵や歌詞による回想力とイメージ力のトレーニング、おもしろ手あそび歌あそびを収録したエクササイズなどが含まれ、クラシック的素材とポピュラー的素材をバランスよく取り上げることでカジュアルな印象を与えつつも、それぞれの問題には絶妙な“ひねり”が施され、中には思わずうむむ、と考え込んでしまうものも。生徒さんはもちろん、先生ご自身のお楽しみとしてもおすすめです。巻末に解答つき。
